はじまりの美術館は猪苗代町にあります。
社会福祉法人 安積愛育園によって開館されました。詳しくは下記をご覧ください。
日常を整える展 2022.4.9〜2022.7.3
そのまま着て帰ります(ワークショップ/久村卓)
ワークショップに参加です。
講師のTaku Hisamura / 久村卓のホームページ
衣服のロゴを生かして、作品に仕上げるワークショップです。
インスタグラムを見てもらった方がわかりやすい。
「作らないで、アートをする」をする話があって面白かった。
ワークショップは午前、午後とあり、午前に参加。
用意したノーブランドの服ということもありロゴ無し。
さかなさん(つれあい)がワッペンを用意してくれました。
参加者の一人が、以前に勤めていたときの知り合いで、元気にされていることで嬉しい再会でした。
「めぐる」をめぐる漆器ツアー
定員10名の所を申し込んで参加してきました。
申し込み多数で、あっという間に定員になったようです。さかなさん(つれあい)の行動が早くて良かった。
これから参加される方で、ネタバレが嫌な方は行ってからご覧ください。
でも、どんな写真も本物は写せませんから、自分の体験が一番だと思います。
09:50-集合、猪苗代のはじまりの美術館
はじまりの美術館は十八間蔵(じゅうはちけんぐら、約33m)をリノベーションされて作られています。
こちらで受付を行い、参加費を納め、参加者が集まったところで開会の挨拶を聞きました。
ツアーガイドは、貝沼 航(かいぬま わたる)さんです。漆とロック株式会社 代表
その後、ウルシの植栽地へバス移動です。
バスの移動では、はじまりの美術館の館長さんが運転手を務めてくださいました。
ウルシの植栽地は、会津総合運動公園の近くです。
朝に会津若松を出て、また戻ってきてますが、そこは楽しんで時間を過ごします。
10:30- ウルシ畑の見学・漆採取の説明
ウルシの木です。
黒い線になっているのがウルシを掻き取った跡になります。
運よく、ウルシの花盛りでした。
日当たりや土壌、植栽した苗によって生育は異なるそうです。
15年ほど育ててウルシを一年取り(取れる漆は牛乳瓶一本分ほど)、木を切ってそこから生えたひこばえ(樹木の切り株や根元から生えてくる若芽)をまた育てるそうです。
実際にウルシの木から漆を取るウルシ掻きと、断面の写真で説明してもらっているところです。
ウルシの木は傷ついたところを治そうと樹液を出しますので、その樹液を掻き取ります。
植栽地に残るウルシの古木。
養生掻きと言って、木を切らず、休ませながら漆を取る方法もあるようです。
ウルシの実。
漆の実には「蝋分」(ろうぶん)が含まれています。
伝統工芸となる会津絵蝋燭(えろうそく)は室町時代に、会津を治めていた領主・芦名盛信公がウルシの栽培を勧め、漆塗りとともにその実から採れる蝋(ろう)でろうそくを作らせたことが始まりといわれています。
12:00- 食堂Kontshで特別な「めぐる」ランチ
食堂Kontosh(コントしゅ、紺と種)へ移動して昼食です。
今回は母屋に用意がされていました。
建物には、それぞれ「食堂Kontosh」「母屋」「はなれ」とあり、「食堂Kontosh」については以下をご覧ください。
漆器「めぐる」の三つ組椀を使ったお膳です。
三つ組椀は飯椀・汁椀・菜盛り椀の三つですが、「水平(すいへい)」と「日月(にちげつ)」がありどちらも手に取れるようにと、バラバラにセットされていました。
この日の為の手作りおしながきです。
「おしながき」の後ろには続きがあって、お米や野菜の農家、農園の紹介が続いています。
おしながきです。
- つちや農園のひとめぼれ七分米、五十嵐正次さんのアスパラまぜご飯
- 大江ファームの新玉ねぎとじゃがいもアイノアカのお味噌汁、大江ファームの青しそ
- 草野一浩さんのかぶと高野豆腐の煮物、大江ファームのスナップエンドウ
- 丸十製麩本舗の車麩のカツ、時無し人参のソース
- 草野一浩さんのごぼうとあらめの梅煮
- リオリコ農園の余蒔きゅうり、貝塚早生黄玉ねぎとミントのみそ漬け
- 梅仕事はじまりの南高梅ジュース
どれも美味しかったのですが、お味噌汁は薄いです。
お味噌汁と思うから薄いのであって、新玉ねぎとじゃがいもアイノアカと青しその汁物と思えば美味しいです。
揚げ物は、車麩のカツです。
丸十製麩本舗は西会津にあります、車麩は西会津の特産品です。
実のところ、西会津の車麩は魅力に欠けると思っていました。車麩はどうやってもそんなに美味しく食べれないと思っていたからですが、それは間違いだったようです。
この日は、夜に車麩のカツを作ってみました。
漆の蝋で作られた蝋燭です。
この日は黙食の為に蝋燭の明かりで食事をしました。
暗いと黙食ができます。大発見、知りませんでした。
食事が五感で楽しめないのは残念でしたが、この時期、黙食を遂行できたのはすごいです。
4つの椀が出されて、どれが木製椀かを当てるゲームをやり、最後に木製椀と樹脂製椀の見分け方のレクチャーです。
ちなみに椀は、樹脂製、木粉(もくふんを固めて整形)、木製があります。
樹脂製に漆塗りは無いと思いますが、木粉には漆塗りがあるかもしれません。木製には漆塗りしか無いと思っています。
13:30- 漆器工房見学(めぐるの職人工房へ)
木地師(きぢし)は、轆轤(ろくろ)を用いて椀や盆等の木工品を加工、製造する職人。
昼食後はまたバスで移動して、木地師職人さんの工房へお邪魔して話を聞いてきました。
木取り(丸太から角材を切り取ること)から始まって、角材や板材をどのように使い分けるのか。
乾燥が進むうちに木は歪むので荒削りした後も乾燥を行なうなどの工程をその理由と共にわかりやすく説明していただきました。
道具類は概ね自分達で作るそうです。
この丸棒から鉋(カンナ)を作るそうです。冬のストーブから熾火をとって置いて使うとか。
実際に、椀の外側を削り出す所を行なって見せていただきました。
ロクロに対して横に木地師職人がいるのは石川県のやり方で、会津のやり方は正面に位置取るそうです。
乾燥室と呼ぶべきか乾燥機と呼ぶべきかわかりません。大きなものです。
昔は自然乾燥させていたらしいのですが、場所もとりますし、シミが出てしまうそうです。
今のお客様はシミのない製品の納入を望まれるという話がありました。
15:30- はじまりの美術館の展示見学
(た)よりあい、(た)よりあう。
はじまりの美術館へ戻ってきて、最後は展示見学をして解散です。
パンフレットのマークは手書きです。
プロジェクターで書かれている様子が映されていました。
「しらとりけんじ」さんの日常コーナー。
しらとりけんじさんが生出演中です。
展覧会「(た)よりあい、(た)よりあう。」は、「頼る」をテーマに「自立」の問いかけが行われています。
私達は一人では生きていけません。
水、電気、地域、人、思い出。
人はさまざまな、好むと好まざるとにかかわらず、繋がりの中で自立しています。
そして自立は一律ではありません。ありとあらゆる形の自立があります。
6組の作家作品が展示されています。
十八間(約33m)ある太い梁
食堂Kontoshで使われた漆器の器です。
「めぐる」をめぐる漆器ツアー はこれにて終了です。
楽しい、美味しい、いい一日でした。
第4回福島県障がい者芸術作品展 「きになる⇆ひょうげん 2020」
期間:2020年11月21日 – 2021年1月17日
開館時間:10:00〜18:00(11/21(土)、12/19(土)、1/16(土)は16時閉館)
休館日:火曜日、12/29〜1/5年末年始休館
入場無料
はじまりの美術館 第4回福島県障がい者芸術作品展 開催の案内
このたび福島県は、第4回福島県障がい者芸術作品展「きになる⇆ひょうげん2020」を開催いたします。
本展では「きになる」をひとつの基準に、福島県内から作品を募集しました。「きになる」と「ひょうげん」のあいだにある「⇆」は、作る人、支える人、見つける人など、さまざまな関係性を表しています。過去3回の開催を通して、「形にならない表現行為」による応募も見られ、少しずつ「きになる」視点が広がっているようにも感じます。
障がいのあるなしにかかわらず、私たちはなにかきになった物事にこだわることがあります。そんなこだわりから生まれる表現は、見る人にも何かを感じさせる力があると思います。
この作品展に来ていただいた皆さまにも、「どうしてこの表現が生まれたんだろう」「作者は何が気になったんだろう」「とにかくなんだか気になる」など、きになる表現を見つけていただければ幸いです。
そして本展を通して、作者のことや目の前にある表現にきになることが、「障がい」について考え、理解や考えを深める場になることを願います。
この作品展のテーマが紹介されています。障がい者の作品展となるといろいろなフィルターが用意されます。それは意識するしないに関わらず、普段、障がいを持つ人に抱いている人それぞれが持つものです。それが善いとか悪いとかでは無く、ここでは、このテーマを読んで飲み込んで、一緒になって作品に向かえれば、価値や認識の共有が図られるのではないかという願いでもあると思いました。そのため、全文掲載しました。
盛況です。駐車場もいっぱいでした。
人を写さないようにしていますが、フレームから人がいなくなるのを待って撮っています。
障がいには、程度や何の障がいかで様々です。そしてそれだけ多くの視点があり、作品としての出来栄えも様々になります。
入場時にアンケート用紙の他にノリ付きのメモ用紙が渡されて、自分が気に入った作品を1点選ぶようになっていました。それもあって一つ一つ丁寧に見ることができました。
受賞作品には、賞の案内と評価コメントが掲示されていました。
詳しくは下記をご覧ください。
外観
十八間蔵(じゅうはちけんぐら)をリノベーション。
十八間(約33m)もある太い梁が使われているそうです。
敷地の一角には鳥居とお社がありました。
所在地、地図
名称:はじまりの美術館所在地:〒969-3122 福島県耶麻郡猪苗代町新町4873
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